世界のオーガニックコスメ認証機関 - 本気でオーガニックを学ぶならIOTA

世界のオーガニックコスメ認証団体

EU【NaTrue】

ヨーロッパ諸国には、たくさんのオーガニックコスメ認証機関や団体があ

ますが、それらの機関のほとんどが営利団体がほとんどです。これらの

機関や団体の基準でも、もちろん一定の指針は得られるのですが、さらに

公正な基準を設けるためには、非営利でなければならないのではないか?

 

こんな考え方から、2008年にヨーロッパの化粧品メーカーが中心になって、発足させたオーガニックコスメ認証団体です。 

 

立ち上げに参画した化粧品メーカーは、Dr.ハウシュカやLOGONA(ロゴナ)、

WELEDA(ヴェレダ)Primavera(プリマベラ)、lavera(ラヴェーラ)など名だたるナチュラルコスメ・ブランドです。

 

「基準を一般公開する」「認証制度をビジネスにしない」認定基準や認定プロセスをHP上ですべて公開している点、オーガニック成分の含有率を星の数で表示し、わかりやすくしている点など、他の団体には見られない特徴があります。

 

Na True/ネイトゥルー認定ガイドラインの概要

化粧品のアイテムや品目などにごとに、天然由来成分の許容配合率、天然成分や水分の配合率、天然ミネラル等の配合率などの割合が細部に渡るまで規定されています。

 

さらに、オーガニック成分の配合率を星の数で表示し、星の数が多いほど、オーガニック成分の配合率が高い事になります。

 

★★★NaTrueマーク

オーガニック認定成分の割合が95%以上

含まれている植物もしくは動物起源の天然素材の95%以上がオーガニック認定生産から由来している。すなわち真のオーガニックコスメであることを示している。

 

★★NaTrueマーク

オーガニック認定成分70%以上95%未満

含まれている植物もしくは動物起源の天然成分のうち、70%以上95%未満がオー

ガニック認定成分から、もしくはEU規定の基準により認定された野生種素材に由来している。

 

NaTrueマーク

オーガニック認定成分70%未満

含まれる植物もしくは動物起源の天然成分のうち、70%未満がオーガニック認定

成分から由来、もしくはEU規定の基準により認定された野生種素材に由来している。

フランス【ECOCERT】

ECOCERT(エコサート)とは、フランスの国際有機認定機関。
1991
年に農学者の団体によって設立され、フランスのトゥールーズに本拠地を置いています。

ヨーロッパで規定されているオーガニックの基準を満たしているかを厳しく検査し、認定を行なう第三者機関です。

フランスの団体ですので、フランスのブランドにつけられる場合も多いですが、
すでに世界スタンダードとなり、オーガニック認証団体の世界基準とも言われています。

国際的な第一級の有機認定マークのひとつとして、高い評判と信頼を得ています。

EU域内ではドイツ、イタリア、スペイン、ベルギー、ポルトガルに独立法人を置いています。
さらに、EU以外の国にも、カナダ、コロンビア、モロッコ、トルコ、中国などにネットワーク持っています。

国際有機認定機関としては、世界最大規模の団体です。
ECOCERT
(エコサート)認定ガイドラインの概要
エコサートの化粧品に関する認証には2つのラベルがあります。

COSMEECO(コスメエコ)というラベルと、
さらに厳格なCOSMEBIO(コスメビオ)というラベルです。

それぞれの基準については、下記のとおりです。

 

COSMECO(エコロジーラベル)の基準
・完成品の95%が自然原料であること。(水含む) 
・完成品の5%は化学原料で良い。
・完成品の5%は、オーガニックでなければならない。
・植物原料の50%は、オーガニックでなければならない。
・化学香料は使用不可。

 

COSMEBIO(エコロジカル&オーガニックラベル)の基準
・完成品の95%が自然原料であること。(水含む)
・完成品の5%は化学原料で良い。
・完成品の10%は、オーガニックでなければならない。
・植物原料の95%は、オーガニックでなければならない。
・化学香料は使用不可。

オーストラリア【ACO】


ACOとは、2002年に設立されたオーストラリアのオーガニック認証機関。元々は、農産物やオーガニックフードの認定を行う団体として設立され、オーストラリアで最大のオーガニック認証団体。他のオーガニックコスメ認証機関に比べても、かなり厳しい基準内容という事が言えるかもしれません。

●原料の95%以上がオーガニックな農作物である事
●残りの5%についても、農作物でない天然の原料
●またはオーガニック認定でない天然の農作物である事。
●農作物は全て遺伝子組み換えではない事。



つまり、ACO認定を受けたオーガニックコスメは、化学合成成分は一切使われていない、100%天然成分であるという事になります。

アメリカ【USDA】

USDAとは、United States Department of Agricultureの略称で、米国農務省のことで、日本で言えば、農林水産省にあたる政府機関です。

オーガニックが社会に認知され始めた時、アメリカには数多くのオーガニック認証団体がありました。このため各団体により認定基準が異なるという問題点がありました。そこでアメリカ農務省指導による、オーガニック認定全米統一基準が制定されました。内容は、米国農務省の基準によって、認可を受けた認定機関のみが、
オーガニック認定を行い、USDA Organicマークを付けることができるとしました。
USDA Organicは、日本で言えば有機JASにあたり、主な品目は、農産物や食料品と元々は食品の基準です。

ただし、アメリカではオーガニックコスメについては、まだ明確な基準が確立されていない部分があるため、化粧品に対してオーガニック食品基準であるUSDAが採用される場合も多くあります。


USDA
認定ガイドラインの概要

3年以上農薬・化学肥料を使っていない耕地で栽培された、オーガニック原料を使っていること。
100%有機栽培で育てられた原料を使っている(100%Organic
水分と塩分を除き、重量ベースで95%以上がオーガニック原料を使っている(Organic)

ドイツ【BDIH】

 2000年にドイツで発足した医薬品・化粧品商工業企業連盟。 ナチュラル志向やエコロジー志向の先進国であるドイツでは、早い時期から「エコ」や「ナチュラル」関連商品が、大きなマーケットを占めるようになりました。徐々に不完全な自然派化粧品の中にも、ナチュラルコスメを謳う商品が多く見られるようになったため、自社製品の成分や製法など、ナチュラルさに自信を持つメーカーやブランドが集まり、作り出されたオーガニックコスメ・ガイドラインがBDIHです。

 

BDIH認定ガイドラインの概要

1、植物原料
可能な限り植物原料を使用し、使用する植物は有機栽培又は野生採取であること。
(植物の質や供給量によって例外もあり)

2、動物保護
動物実験は、委託実験を含み一切行わない。
また哺乳類に由来する原料(ミンク油、モルモット油、動物性コラーゲン、細胞など)は使用不可。

3、鉱物原料
塩類(硫酸マグネシウムなど)や鉱物(塩化ナトリウムなど)は原則的に使用可能。
(ただし、例外もあり)

4、制限のある成分
オーガニックコスメを製造する際、乳化剤として以下の原料から加水分解、
水素添加、エステル化等で加工した場合は使用可能。

植物性ワックス
レシチン
ラノリン
プロテイン

5、禁止成分
合成着色料、合成香料、シリコン、パラフィン、その他石油製品は使用不可。

6、保存料
製品の安全と安定性のために使用する、防腐効果のある天然成分の保存料は使用可能。天然の状態で存在している、安息香酸、安息香酸塩類、エチルエステル、サルチル酸、サルチル塩類、アスコルビン酸などの使用可能。
ただし、配合する場合は必ずラベルに表示をする。

7、放射線加工
成分、及び化粧品を放射線による殺菌、防腐加工は行わない。

8、管理
上記の基準を満たしているかどうか、ドイツの独立機関によって管理・記録される。

ドイツ【demeter】

demeter(デメター)」は、 2001年に発足したドイツのオーガニック認定機関。オーガニック認証の質を保証する「IFOAM」にも加盟しています。
ドイツのオーガニック農産物&食品の連盟。1924年ベルリンにて発足しました。1954年、デメター協会を設立し、デメターマーク管理体制が整いました。
シュタイナーが提唱した
バイオダイナミック農法を推奨しており、どの認証制度よりもより厳しい基準となっています。バイオダイナミック農法をしていることが最低条件ですが、その農法こそ大変厳しい基準となっています。

 

バイオダイナミック農法とは・・・
オーストリアの哲学博士「ルドルフ・シュタイナー」が提唱した農法で、作物本来がもつ「生命力」を重視した有機農法です。畑の土壌に関して一切の化学肥料や化学薬品(除草剤など)の使用を禁止し、最低3年間の有機農法を続けていること、太陽や月、惑星や星座の運行のリズムに調和して、種まきや施肥、収穫という農作業を行うことなどが求められます。この方法により、本来の生命力を持った強い植物が育ちます。

 

デメター認証の基準
・バイオダイナミック有機農法によるデメター認証原料を最低でも水を含む全量のうち90%以上に使用する。
・アルコール、キサンタンガム、レシチンなどの乳化材他の化学原料の使用不可。
・バイオダイナミック有機栽培農法を規定通りに実施していること。
・化学香料は使用不可 。

ドイツ【eco control】

 2008年ドイツで発足した、オーガニックコスメ認証団体。既にある認証機関であるBDIHよりも、厳格なガイドラインを作ろうという意図で始まった団体です。 品質基準や安全性だけではなく、フェアトレードや持続可能性など、より広い基準設けられています。化粧品認定においては、「効果が皮膚科学的に確証されている」という独特の項目があります。


eco control/
エココントロールとは?認定ガイドラインの概要

植物原料は主に管理生物学的に栽培された植物もしくは認定された野生種を採取して得られる。
殺傷した動物から得た成分は使用しない
鉱物原料は無害である限り基本的に使用可
乳化剤と界面活性剤の使用は制限のもと使用可。
保存料は植物性原料より製造 。

使用するエッセンシャルオイルのほとんどは有機栽培のもの 。

【neuform】ノイフォルム

 1930年設立、ドイツの法定基準よりさらに厳しい独自の基準を定め、基準をクリアした企業のみが会員になれる反自然破壊団体。
・動物実験をしない。
・殺傷した動物から得た成分は使用しない。
・最優先は保存料を使用しない特殊な製造方法。(一部の自然原料由来成分は許される。)
・製造工程を最適に衛生管理が行われている。
・安全性が極めて高くエコロジカルで効果的な製品であること。
など厳しい基準が設けられています。

フランス【ecobio】

ecobioは、フランス通商産業省のオーガニック認証制度です。フランス通商産業省の基準をクリアした製品に、認可の証としてecobioのロゴが与えられます。日本で言うと、農林水産省の有機JASマークと似た制度です。フランスはドイツと並んで、オーガニックコスメの先進国でもあるので、民間の認証団体も数多くあります。国の方でもやはり、有機やオーガニック事業の奨励、市場の混乱防止の目的で、このような認定事業が推進されています。


ecobio
認定ガイドラインの概要
ecobio
の認定ガイドラインは主に以下のようなものです。

原材料の95%は天然由来
生物性由来原材料の50%がオーガニック農法
製品の5%以上がオーガニック原料

ECOCERT(エコサート)のcosmebioと混同される事がありますが、
機関も基準も別物です。

イギリス【SoilAssociation】

 SOIL ASSOCIATIONとは、イギリスのオーガニック認証機関。1946年「健康な土壌が健康な植物を育み、それが健康な体を生んでいく」という基本理念をもとに英国土壌協会として設立。本部は、英国のブリストル。設立から60年を超えた今、イギリスのオーガニック製品の約80%がソイル・アソシエーションの認定を受けています。ECの一般的なオーガニック基準よりも項目が細かく、多岐にわたっていて、1つ1つの項目自体も厳しく、審査が厳しい事でも有名な団体です。

 

化粧品やコスメの認定というよりも、植物原料の認定でSOIL ASSOCIATIONの名前が出る場合が多いのも特徴です。

 

Soil Association認定ガイドラインの概要

遺伝子組み換え作物の制限。
土壌を用いない栽培方法(水栽培、鉢植え等)の禁止。
オーガニック作物の生産耕地では、過去5年以内に遺伝子組み換え作物が生産されてはならない。
登録済み生産耕地では、農薬や化学肥料はもちろん、遺伝子組み換え作物の栽培も一切禁止。
土壌の肥沃さの向上と作物の収穫バランスを達成 。

農薬や化学肥料、遺伝子組み換え作物などの禁止事項だけではなく、植物の栽培方法や土壌の健全さなど、土壌協会の名前が示す通り、とにかく健全に植物を育てる事に重点を置く、ガイドラインの姿勢には、そんな方向性が見えて来ます。

イタリア【SoCert】

イタリアのQC&Iという農産物のオーガニック認証機関を母体としています。化粧品の他にも、食品や洗剤なども対象としています。フランスのECOCERT(エコサート)をモデルとして作られたそうですが、その基準はECOCERT(エコサート)よりも厳しく多岐にわたる事で知られています。 現在では、イタリアのスタンダードになりつつあります。


SoCert
認定ガイドラインの概要

 

100%植物原料であること。
主原料に有機栽培認証原料を使用すること。

水を含めた成分の20%以上が有機認証原料で構成されていること。

 

オーストラリアのACOも、天然成分100%である事などかなり基準が厳しいのですが、SoCertは植物原料100%とさらに、厳格な認証と言えるかもしれません。

イタリア【AIAB】

1982年に設立されたイタリアのオーガニック認証機関です。
Associazion Italiana per I'Agricolture Biologica
の略称で、日本語訳するとイタリア有機農業協会となります。

1992年イタリア農業省から有機農業の認証機関として正式に認可され、1999年には、IFOAM(国際有機農業運動連盟)から正式に認定を受けたイタリア最大級のオーガニック認証団体です。

元々は有機農業に従事する生産者達の有機農業団体で、オーガニック認証機関としてのスタートではありませんが、今は生産者のみならず加工者や販売、消費者などの会員も増え、宣伝・プロモーションまでも、一括して行う機関になっています。

認定商品も元々は農作物が主でしたが、現在では農業製品や加工食品日用品や化粧品など、品目が増えています。

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